こんにちは、穂苅智哉と申します。
このコラムでは、Ruby on Railsについての最新情報やRails試験に関する内容を取り上げていきます。
Ruby on Railsは、Webアプリケーションの開発において高い人気を誇るフレームワークで、初心者エンジニアから経験豊富なプロフェッショナルまで多くの開発者に支持されています。その使いやすさや生産性の高さにより、多くのスタートアップや企業がRailsを採用してきました。
そんなRailsが、ついに新たなバージョン「Rails 8」として登場しました。今回は、2024年9月末に発表されたRails 8のBata版について、注目すべき機能と進化のポイントを見ていきます。
(参考:Rails 8.0 Beta 1: No PaaS Required)
2024年9月末に情報が出たRuby on Rails バージョン8とは?
Rails 8は、これまでのバージョンと比べ、より多機能で柔軟なWeb開発が可能になるように設計されています。Railsの創設者であるDHH氏が発表した内容によれば、Rails 8では、現代のWebアプリケーション開発におけるニーズに対応するために多くの新機能が追加されています。(参考:Rails World 2024 Opening Keynote – David Heinemeier Hansson)
1. SQLite を活用した Solid ツール
Rails 8では、今まで高速なデータベース操作で必要だったRedis、MySQL、PostgreSQLの機能や性能をSQLiteで置き換えることで実現できる「Solid」が発表されました。SQLiteは、軽量なデータベースとしてプロトタイプや小規模アプリケーションに広く使われていますが、これまでは運用環境においてはやや不向きとされていました。しかし、Rails 8ではSQLiteを簡単に本番環境でも活用できるように強化されています。
SQLiteの強化により、開発環境から運用環境まで一貫して同じデータベースを利用できるため、プロジェクトのスムーズな移行が期待されます。特に小規模なチームや個人開発者にとって、運用負荷を減らしつつ手軽にデータベースを管理できるのは非常に魅力的です。
Solidには「Solid Cable」「Solid Cache」「Solid Queue」のラインアップが発表されました。
2. Kamal 2 と Thruster
これらによって、デプロイメントの簡素化や効率化が行われます。
Kamal 2はクラウドやコンテナなどの様々な環境にスケールアップ/ダウンを簡単に実現できるデプロイツールで、Thrusterはデフォルトで導入される高速でセキュアな通信を実現するHTTP/2プロキシです。
3. Propshaft の登場
従来のSprocketに代わるアセットパイプラインツールで、JavaScriptとCSSをWebブラウザに効率的に配信するために使われるものです。
Ruby on Rails の専門知識の取得を評価できる、「Rails 技術者認定試験」
Rails 8は、多くのアップデートにより、開発効率が向上し、ユーザー体験もさらに充実します。新人エ
ンジニアにとっても、これらの新機能を活用することで、実践的なスキルを習得するチャンスが広がりま
す。
今後Rails 8は、多くの企業で採用が進むことが予想されます。これを機に、Rails 8の新機能を積極的に学び、最新のトレンドを取り入れたアプリケーション開発に挑戦してみましょう。
この記事を見ていただいている方は、Ruby on Railsの学習を進めている方が多いと思います。「どのように学習をしていったらいいかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
Ruby on Railsについて、これから学習してみたい、学習中だが自分のレベルを確認したい、という場合は、Rails試験がおすすめです。基礎力固めや将来に向けて受験をしてみてください。まだRails 8の試験は無く、Rails 7の試験が後ほどできてくる形になりますが、Rails学習のマイルストーンとして活用していただけたらと考えています。
Ruby on Rails の技術知識について、
・高めたい
・実力を把握したい
・会社における基準の1つとして使いたい
という皆様は、ぜひRails試験のページをご覧ください。Rails系の試験一覧になります。
現在は、Rails5が最新バージョンの試験となります。
・Rails 技術者認定試験 試験概要
・Rails 技術者認定試験のエントリー資格である「 Rails7 ベーシック試験」を発表
・Rails5 技術者認定ベーシック試験