現在Rails技術者認定試験運営員会では、Rails7ベーシック試験の実施の準備を進めているところです。
試験実施に先立ちまして、今月から「試験に備えよう!」のコラム連載を開始することとしました。
Rails技術者認定試験に合格するための学習に役立てていただける、試験範囲の解説や模擬問題などを試験監修を担当しております泉が執筆します。
第1回目は、ベーシック試験の出題範囲、「Ruby on Railsの基本」について概要と抑えておきたいことを解説します。
Ruby on Railsの基本
出題範囲「Ruby on Railsの基本」では、以下のような項目について全体の5%の割合で出題されます。
- アプリの作成方法
- コントローラーの基本
- ビューの基本
- モデルの基本
- アプリの設定方法
この出題範囲では、以下の3つのことを抑えておきましょう。
抑えておきたいこと1: Railsの三要素
この範囲でまず抑えておきたいことは、Railsの基本となる3つの要素である「コントローラー」「モデル」「ビュー」それぞれの役割と関連性です。
それぞれの要素はどのような役割を持っているのか、これらの要素がどのように組み合わされてRailsアプリケーションが成り立っているのか、という点について理解しておきましょう。
抑えておきたいこと2: Railsアプリ、各要素を作成する方法
アプリの作成方法
Railsアプリケーションを最初から作成する場合、どのような操作をするでしょうか。
そう、「new」コマンドを実行します。
このコマンドを実行すると、アプリケーションを構成するディレクトリ、ファイルが生成されます。
生成されたディレクトリやファイルの役割を確認しましょう。
このコマンドは実行する機会がほとんど無いかも知れませんが、アプリを作成するための重要なコマンドです。rails new --help
コマンドを実行すると、このコマンドのオプション一覧が出力されます。
一度は目を通しておきましょう。
コントローラー、モデル、ビューの作成方法
Railsの各要素を作成する場合、コマンドを用いて始めることもできますし、自分で空のファイルから作成することもできます。
まず、各要素を作成するためのコマンド、「generate」コマンドの使い方を抑えましょう。
generateコマンドで各要素を作成すると、Railsアプリケーションのディレクトリ構成に従いファイルが配置されます。
ここで作成されるファイルの場所、ファイル内に記載されている内容を把握しましょう。
- 各ファイルの目的について
- 生成されるRubyプログラムが継承しているRails固有のクラスについて
場所と内容を把握できれば、自分で空のファイルを作成する場合にどうすればいいか、ということも理解できることでしょう。
モデルがデータベースを参照している場合、generateコマンドの他にmigrationコマンドを実行する必要もあります。
generateコマンドの他、このような関連コマンドについても学習しておきましょう。
抑えておきたいこと3: アプリの設定方法
Railsアプリケーションの設定ファイルは、configディレクトリ下にまとめられています。
ここに配置されている各ファイルの使い方、ファイルを追加する場合の方法、各ファイルがどのようにしてRailsアプリケーションに読み込まれ適用されるのか、といった仕組みについて確認しておきましょう。
まとめ
ベーシック試験の試験範囲「Ruby on Railsの基本」について解説しました。
試験概要の記載からでは具体的に何が問われるのか分からない、という方もいらっしゃるかと思います。
そういった方の指針になりましたら幸いです。
具体的な学習については、Ruby on Rails チュートリアルをお薦めしています。
Ruby on Rails チュートリアル
https://railstutorial.jp/
また、今後公式問題集の発売も予定しておりますのでお待ちください。
お知らせ
当委員会はRails7ベーシック試験ベータ試験実施結果を踏まえ、ベータ2試験を実施することといたしました。
詳細については以下のページをご覧ください。
Rails7ベーシック試験ベータ試験実施結果を踏まえて、ベータ2へ