こんにちは、穂苅智哉と申します。
このコラムでは、Ruby on Rails についての最新情報やRails 試験に関する内容を取り上げていきます。
「プログラミングを始めて、フロントエンドは何となく分かってきたけど、バックエンドって難しそう…」 そんな風に思っている方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はRails API という技術を使うとどのように開発が進むのかを見ていきたいと思います。
バックエンド側の開発で使う Rails
プログラミング学習を始めたばかりの頃は、HTML やCSS、JavaScript から入る方が多いです。
ここで、「お、なんかいい感じのWeb サイトが作れるようになった!」という達成感を味わった方もいるでしょう。その先にはReact などのUI 側を作るためのJavaScript ライブラリを学んだり、ということがあります。
本格的なWeb アプリを作ろうとすると、「ユーザー登録機能ってどうやって作るの?」「データの保存はどうすればいい?」「API って何?どうやって作るの?」などの課題にぶつかってきます。
これらを解消するためにあるのがフレームワークで、Rails もその有力なものの1 つです。その中でも、今回お伝えするRails API を使うと、他のフロントエンド技術(React など)との連携をすることでRails をバックエンド側に特化させる事ができます。
もともとRails は2004 年に誕生し、日本でも2010 年代にベンチャー企業などスピード感を重視する企業のアプリケーション開発技術として多く使われてきました。それは今でも傾向としてはありますが、
Rails の特徴がMVC(Model, View, Controller)という仕組みです。つまりフロントエンドもバックエンドもどちらも作れてしまうということです。
ちなみに、Model というのはデータベースとのやり取りを管理する要素で、View は見た目を作る要素、Controller はModel とView の間に入りハンドリングする要素になります。
「じゃあ、Rails の中で全て実現したほうが便利じゃないか」という考え方もあります。
しかし、現在フロントエンド技術もどんどん新しくなってきており、SPA の需要などからReact.js、Vue.js、Next.js、Nuxt.js といったライブラリやフレームワークが誕生し人気となっています。これらはフロントエンドに特化しており、バックエンドは別に用意するという考え方でもあるため、バックエンドの技術と組み合わせて使うことが必要になります。
純粋なRails はこういった想定がないのですが、Rails API を使うことでRails はバックエンドの処理を行
い、API を使ってデータをフロントエンド側とやり取りを行うことで現代に合わせた技術スタックで開発を行うことができるというようなイメージです。
Rails の奥深さがわかりますね。
全部Rails でも実装はできますし、場合によってはRails をバックエンド側にフォーカスさせてReact.jsなどと繋いでWeb アプリケーションを実現していくこともできるということです。
Rails の真価を学習していくためのマイルストーン
Rails に興味を持った方は、ぜひWeb などを活用して学習を進めていただくことをおすすめします。これからエンジニアとして成長したい、Web アプリケーションの開発に挑戦したいと考えている方にとって、Rails を学ぶことは非常に合理的で価値のある選択です。
このコラムをお読みいただいている方の中で、今後Rails を自分の武器としていきたい、採用するエンジニアの技術レベルを確認したい、学習中で自分のレベルを確認したい、という場合は、Rails 試験を受験をしてみてください。Rails 学習のマイルストーンとして活用していただけたらと考えています。
試験概要は以下の通りです:
ベーシック試験:受験料10,000 円(学割5,000 円)、40 問60 分、7 割正解で合格
アドバンスド試験:受験料12,000 円(学割6,000 円)、40 問60 分、7 割正解で合格
試験は「Ruby on Rails の基本文法を問う」ベーシック試験と「実務で使えるコーディング力を問う」アドバンスド試験に分かれており、スキルレベルに応じた体系的な学習が可能です。
2025 年7 月1 日から、Rails 7 技術者認定ベーシック試験/アドバンスド試験が始まっています。


